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(軽度)発達障害
【(けいど)はったつしょうがい】

標準治療病名 > 小児科

 人間の初期の発達過程が何らかの原因によって阻害され、認知、言語、社会性、運動などの機能の獲得が障害された状態を「発達障害」と呼びます。基本的には脳の機能的な問題が原因で起こるもので、知的障害、広汎性発達障害(自閉症)、高機能広汎性発達障害(アスペルガー症候群・高機能自閉症)、注意欠陥多動性障害(AD/HD)、学習障害(LD)などがあります。発達障害の原因は遺伝子異常、染色体異常、体内環境の異常、周産期の異常、生まれた後の病気や環境など様々ですが、多くの場合原因はわかりません。米国で予防接種のワクチンに含まれる水銀化合物が自閉症の発生と関係があるのではないかと報告されましたが、実証はされていません。
 発達障害児をもつ親の会では、発達障害を生まれながらの可能性や個性のあり方の1つだと考え、成長の中で困ることがなければ障害ととらえる必要はないと考えています。薬など医学的な治療の対象となることは少なく、療育や教育の中でどのように関わるかが問題とされることになります。
 障害の程度が軽く、一見普通の子どもと変わらない発達障害の中に、高機能広汎性発達障害(アスペルガー症候群・高機能自閉症)、注意欠陥多動性障害(AD/HD)、学習障害(LD)の3つがあります。以前は「軽度発達障害」と呼ばれていましたが、「軽度」という言葉が最近使われなくなっています。障害がわかりにくいので、社会での認知度が低く、わがままや育て方の問題などとされていることが少なくありません。生活上の問題はけっして軽度ではないのです。学童期の子どもの5~6%が軽度発達障害と考えられており、とくに教育現場での適切な対応が求められています。


寺下医学事務所
「標準治療」
JLogosID : 14820744


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【辞典内Top3】

感冒様症状  併診  粘稠性  

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【この辞典の書籍版説明】

「標準治療」寺下 謙三

約570の病気の情報 (症状、診断方法、標準的な治療方法、予後、生活上の注意など)を診療科目別に掲載している 「家庭の医学事典」です。

出版社: 標準治療[link]
編集: 寺下 謙三
価格:5142
収録数: 1787疾患1565
サイズ: 21.8x15.6x6.6cm
発売日: 2006年7月
ISBN: 978-4890417162