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心雑音(小児)
【しんざつおん(しょうに)】

標準治療病名 > 小児科

 心雑音という言葉そのものが病気を意味しているわけではありません。病気の有無と心雑音の有無とは厳密には一致しませんが、明らかに病的な心雑音がある場合はやはりそれは心疾患の1つの症状です。逆に、心雑音を伴わない心疾患も存在するので、心臓病の診断と心雑音との関係は複雑です。今回はこの欄で、心雑音を伴う心疾患をすべて網羅することはできませんから、小児科の日常診療の中で「心臓に雑音が聞こえますね」といわれた時の一般論を扱うことにします。小児期の心臓病についての具体的な内容には詳しく触れません。
 まず、乳児期と幼学童期以上とを分けて考えます。乳児期に心雑音があると指摘する場合、まずは、生まれつきの心臓病や心奇形、つまり先天性心疾患を念頭に置いています。また、幼学童以上では、乳児健診で見つからなかった先天性心疾患の可能性と、後天性心疾患の可能性の両方が考えられます。そして精密検査の結果、心臓に病気があるのか否かで心雑音の意味は分かれます。心臓病に伴う心雑音は器質的心雑音といわれます。心臓病があるとわかったら、正確な診断と病態の評価、そして今後の方針を立てなければなりません。また、心雑音が存在したとしても心疾患に伴うものではなかった場合、これは機能性心雑音といわれます。機能性心雑音は病気によるものではありませんから、放置して構いません。
 経験に富んだ小児循環器専門医は、心雑音の性質を聞き分けて、聴診器によって器質的心雑音と機能性心雑音とを判断することが可能な場合があります。しかし、聴診器だけで自信をもってそれが無害性の雑音、すなわち機能性心雑音と判断できないこともあります。聴診では判断できない場合、心電図やレントゲン写真、心臓超音波検査などによって心疾患の有無や診断をすすめていきます。


寺下医学事務所
「標準治療」
JLogosID : 14820744


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【辞典内Top3】

併診  感冒様症状  粘稠性  

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【この辞典の書籍版説明】

「標準治療」寺下 謙三

約570の病気の情報 (症状、診断方法、標準的な治療方法、予後、生活上の注意など)を診療科目別に掲載している 「家庭の医学事典」です。

出版社: 標準治療[link]
編集: 寺下 謙三
価格:5142
収録数: 1787疾患1565
サイズ: 21.8x15.6x6.6cm
発売日: 2006年7月
ISBN: 978-4890417162