尿路感染症(小児)
【にょうろかんせんしょう(しょうに)】
【標準治療】 病名 > 小児科
尿路感染症とは尿道、膀胱、尿管、腎臓に細菌やウイルスが侵入して感染を起こす病態です。尿路の機能形態的異常が感染の引き金となって発症する複雑性尿路感染症と、尿路に感染誘発の原因となる異常を伴わない単純性尿路感染症の2つに分けることができます。小児では複雑性尿路感染症の頻度が成人に比べ著しく高いことが特徴です。さらに、尿路感染の典型的症状や検査所見が乏しい例があることや、的確な採尿が乳幼児では困難なため、尿路感染症を正しく診断することがしばしば難しいことも特徴です。膀胱、尿道の細菌感染症を下部尿路感染症、尿管、腎盂(じんう)、腎の細菌感染症を上部尿路感染症と呼びます。下部尿路感染症は幼児以降の女児に、上部尿路感染症は乳幼児は男児に、年長児は女児に多い傾向がみられます。実際に問題になるのは細菌による尿路感染症です。原因となる細菌は大腸菌、プロテウス、クレブシエラです。尿流停滞、神経因性膀胱、尿路結石などの尿路系の異常を合併しない患者さんの尿路感染症の9割以上が大腸菌が原因です。
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【この辞典の書籍版説明】
「標準治療」寺下 謙三 |
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約570の病気の情報 (症状、診断方法、標準的な治療方法、予後、生活上の注意など)を診療科目別に掲載している 「家庭の医学事典」です。 |
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