関節リウマチ
【かんせつりうまち】
【標準治療】 病名 > 膠原病・アレルギー内科
「リウマチ性疾患」とは筋・骨・関節の疾患です。また、「自己免疫疾患」とは自己に対する異常な免疫のために引き起こされる疾患です。一方、「膠原(こうげん)病」という言葉もあります。これは昔は病変の主体が皮膚の結合組織の中の膠原線維にあると思われていたためですが、現在でもよく使われています。自己免疫疾患のうちのリウマチ性疾患がほぼ膠原病と同じということになります。関節リウマチは広い意味の膠原病に含まれます。
関節リウマチは全身の炎症性疾患ですが、関節炎が主な症状です。その原因は異常な免疫によるものです。サイトカインという物質を分泌して免疫において重要な働きをしているリンパ球が異常な働きをする結果、異常な抗体が出現して自己の関節の組織に結合して関節炎を引き起こします。なぜ異常な働きをするようになるのか原因はまだよくわかっていません。細菌やウイルス感染が発症の引き金の1つになっているといわれています。
関節リウマチは女性に多い疾患です。発症は30歳代から40歳代が最も多いのですが、治る(治癒)疾患ではないので、結果的に高齢者に多くなります。一部には1~2年して関節痛もなくなって、治ったかのようによくなる(寛解〈かんかい〉)例もありますが、多くはよくなったり悪くなったりを繰り返しながら次第に関節変形などが進んでいきます。まれに非常に速く進行する例もあります。遺伝については、「少し遺伝する」といえます。白血球の血液型のうちHLD-DR1とHLA-DR4という型の人は関節リウマチになりやすく、その型が遺伝した人もなりやすくなります。関節リウマチの程度は、症状がほとんどない軽いものから薬をいろいろ使ってもなかなか抑えきれない重いものまで種々のものがあります。
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【この辞典の書籍版説明】
「標準治療」寺下 謙三 |
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約570の病気の情報 (症状、診断方法、標準的な治療方法、予後、生活上の注意など)を診療科目別に掲載している 「家庭の医学事典」です。 |
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