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抗リン脂質抗体症候群
【こうりんししつこうたいしょうこうぐん】

標準治療病名 > 血液内科

 全身性エリテマトーデス(SLE)の患者さんに、動脈および静脈の血栓症、習慣性流産、血小板減少が多く発生することが知られていました。SLEでは、抗リン脂質抗体(カルジオリピン抗体)が陽性になることから、血栓傾向との関連が考えられてきましたが、最近そのメカニズムがかなり解明されました。そして、SLEに限らず、全身の血栓症、習慣性流産などの症状があり、抗リン脂質抗体陽性である疾患を抗リン脂質抗体症候群(APS)と呼ぶようになりました。現在では抗リン脂質抗体の本態は、カルジオリピンに結合して構造変化したβ2-グリコプロテインに対する抗体と考えられています。抗リン脂質抗体は凝固制御因子と結合することにより、凝固、血栓傾向を促進すると考えられています。APSはSLEをはじめとしたいろいろな膠原(こうげん)病に合併することが多いのですが、とくにSLEでは30~40%に発生するとされています。その他、薬剤、感染症、リンパ性増殖疾患で発生しますが、基礎疾患のない症例もあります。


寺下医学事務所
「標準治療」
JLogosID : 14820744


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【辞典内Top3】

感冒様症状  併診  粘稠性  

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【この辞典の書籍版説明】

「標準治療」寺下 謙三

約570の病気の情報 (症状、診断方法、標準的な治療方法、予後、生活上の注意など)を診療科目別に掲載している 「家庭の医学事典」です。

出版社: 標準治療[link]
編集: 寺下 謙三
価格:5142
収録数: 1787疾患1565
サイズ: 21.8x15.6x6.6cm
発売日: 2006年7月
ISBN: 978-4890417162