大腸憩室症
【だいちょうけいしつしょう】
【標準治療】 病名 > 消化器
憩室とは、消化管壁の一部がふくれて、管腔(かんくう)の外側に袋状に突出した状態をいいます。腸管内圧の上昇と腸管壁の抵抗力の低下が原因となり、大腸の粘膜が腸管壁の筋層を貫通して憩室を形成するのです(図:憩室)。組織学的に抵抗力の弱い部分である血管が腸壁を貫く部位に多く発生します。わが国でも食生活の西欧化(食物繊維摂取量の減少、脂肪摂取量の増加)と高齢化に伴い著しく増加してきています。憩室が盲腸から上行(じょうこう)結腸(けっちょう)にあるものを右側型、下行(かこう)結腸からS状(えすじょう)結腸にあるものを左側型、両方に認めるものを両側型といいます。
わが国では、右側型が大部分を占め、左側型・両側型はほぼ同じくらいでしたが、最近左側型が増加傾向にあります。欧米では、左側型が圧倒的に多いようです。右側型は10代から発症し、若年者に多く、単発の傾向を認めます。左側型は、加齢とともに増加し、60~70歳代に多く、多数個認められることが多くあります。
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【この辞典の書籍版説明】
「標準治療」寺下 謙三 |
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約570の病気の情報 (症状、診断方法、標準的な治療方法、予後、生活上の注意など)を診療科目別に掲載している 「家庭の医学事典」です。 |
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