特発性間質性肺炎
【とくはつせいかんしつせいはいえん】
【標準治療】 病名 > 呼吸器
間質性肺炎は、別名、肺線維症ともいいいます。普通「肺炎で入院した」という場合の肺炎(ウイルス性肺炎、細菌性肺炎)とはまったく別物です。正常な肺は、柔らかく、目の細かいスポンジのような構造をしていますが、何かの原因で、この柔らかい肺に線維化が起こり、肺が硬く縮んでいき、ついには呼吸ができなくなり、死に至ることもある病気です。
原因として、感染症(マイコプラズマ、ウイルスなど)、放射性肺臓炎(放射線治療による副作用)、夏型過敏性肺臓炎(トリコスポロンが原因)、膠原(こうげん)病、血管炎、薬剤性などがありますが、原因不明の場合も多く、この場合を特発性間質性肺炎(IIP)といいます。
この病気には肺ガンの合併が多く、とくに喫煙者でその危険性はいっそう高まることが知られています。原因・病態・治療法など、まだまだ解明されていない部分も多く、厚生労働省の特定疾患に指定されています。IIP慢性型は国際的には特発性肺線維症(idiopathic pulmonary fibrosis:IPF)に相当すると考えられています。リーボウ(Liebow)以来の古典的病理形態学的分類では、通常型間質性肺炎(usual interstitial pneumonia:UIP)に相当すると考えられています。
data-ad-slot値が不明なので広告を表示できません。
【関連コンテンツ】
広告を表示できません。
【この辞典の書籍版説明】
「標準治療」寺下 謙三 |
|
約570の病気の情報 (症状、診断方法、標準的な治療方法、予後、生活上の注意など)を診療科目別に掲載している 「家庭の医学事典」です。 |
|
出版社:
標準治療[link] |