心不全
【しんふぜん】
【標準治療】 病名 > 心臓・血管
心臓は、全身に血液を送り出すポンプ機能をもった臓器であり、自動車などにたとえるならばエンジン部分に相当します。エンジン部分に障害が出るとその機械全体の働きがうまくいかなくなるのと同様に、心臓のポンプ機能に障害が出ると、全身の臓器は様々な悪影響を受けることになります。
心不全は、このポンプ機能がうまくいかなくなった状態を示しており、この病名は1つの疾患を表すものではなく、心臓の機能がうまく働かなくなった状態を表しています。心不全になると、心臓から十分な血液量を送り出すことができなくなり、全身の血液循環が障害されます。その結果、種々の臓器で血液のうっ滞(これをうっ血と呼ぶ)が起こり、様々な症状を感じるようになります。
心不全の原因となる心疾患には高血圧性心疾患、心筋梗塞などの虚血性心疾患、心筋症、弁膜症、心筋炎などがありますが、病気の程度が軽い場合にはこのような病気が存在しても心不全にはなりません。それは、心臓にはかなりの予備能力があり、少々の障害が加わってもそれを補うだけの余力をもっているからです。しかし、障害の程度が高度になると、最後には持ちこたえることができず心不全となります。
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【この辞典の書籍版説明】
「標準治療」寺下 謙三 |
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約570の病気の情報 (症状、診断方法、標準的な治療方法、予後、生活上の注意など)を診療科目別に掲載している 「家庭の医学事典」です。 |
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