COP21(国連の気候変動枠組条約締約国会議)
【こっぷにじゅういち】
【時事用語のABC】 社会 > 国際社会
COPとは「国連の気候変動枠組条約締約国会議(Conference of the Parties)」の略。
2015年12月、フランス・パリで開催。「パリ協定」が全会一致で採択され、史上最多となる196の国と地域が合意。発展途上国を含むすべての国が、温室効果ガスの削減に取り組むことになった。
国連は、大気中の温室効果ガス(二酸化炭素、一酸化二窒素など)の上昇で、気候変動などに悪影響を及ぼすことを危惧。1992年に「環境と開発に関する国際連合会議(地球サミット)」を、ブラジルのリオ・デ・ジャネイロで開催した。その際、同条約が採択された(事務局:ドイツ・ボン)。
COP1は1995年、ドイツ・ベルリンで開催。その後、毎年、条約国の持ち回りで開催されている。1993年にはCOP3が日本で開催され、「京都議定書」が採択された。各国で温室効果ガスの削減目標を設定する画期的なものだったが、アメリカやカナダなどの離脱、発展途上国の積極的な参加が見送られた。
COP21で採択された「パリ協定」は、「京都議定書」以来となる「数値目標」が明記された。産業革命前の気温比で「2℃」以内に抑えることを世界目標にした。さらに、0.5℃下回る「1.5℃未満」も目標に設定。今世紀末までには、温室効果ガス排出量の排出ゼロも明記している。
また、先進国が難色を示していた発展途上国への資金支援は、「2025年まで毎年、最低1,000億ドル」とすることを決定。ただし、協定には盛り込まれず、法的拘束力のない取り決めとなった。
この協定が採択されたことは大きな成果と捉えられているが、先進国と発展途上国との立場の違いは大きいのが現状である。いずれにしても、すべての国が目標達成に向けた行動を示すことが求められる。
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