目的税
【もくてき・ぜい】
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特定の政策を実現する目的で徴収される租税のこと
特定の政策を実現するために徴収され、一定の目的に限り使用できる税を目的税という。他方、使いみちに制限がなく、一般財源としてどのような経費にも自由に充てることができる税を普通税という。
特に必要があるときに、法律を定めて目的税を導入することができる。国税では、道路建設の財源に充てられる地方道路税、原子力発電所などの社会基盤整備に充てられる電源開発促進税といった目的税がある。
使いみちが限られる目的税では、税負担とサービスとの関係を納税者に説明しやすいという利点がある。一方、財政運営の上で目的税は特別会計として一般会計とは別会計となるため、財政の硬直化の要因となるという批判がある。
例えば電源開発促進税では、その税収を財源として電源開発促進対策特別会計が組まれているが、毎年大幅な収入超過の状態であるにもかかわらず、原子力発電所関係にしか予算を使えないため、毎年1000億円近い剰余金が発生している。目的税の場合、余剰があっても財源を国債の償還などに充当できないなど、自由な財政運営の上では障害となることは否めない。
消費税の税率は、その1%が約2兆4000億円の税収に相当する。政府税制調査会などでは、財政の均衡のためには引き上げはやむを得ないという見解が示されている。消費税の引き上げをどのように納税者に説明するのか、財務省は現在、頭を悩ませているようだ。
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