アスベスト
【あすべすと】
【時事用語のABC】 時事用語アーカイブ > 生活
蛇紋石や角閃石などの鉱物が繊維状になったもの
熱や電気を通しにくい性質から、防火・保温などの材料または絶縁体としてさまざまな用途に使われていた。石綿(いしわた)ともいう。アスベストによる健康被害が社会問題化している。
古い住宅などでは防火・保温材としてアスベストが使われているため、解体作業をするときには、水をかけるなどしてアスベストの粉じんが飛散しないように作業する必要がある。アスベストを吸い込むと、胸膜などに中皮腫(ちゅうひしゅ)と呼ばれるガンの発生原因となるからだ。
日本では、有害性の高い青石綿と茶石綿について、1995年に製品の製造および使用が禁止された。また、2004年には白石綿も含めて全面的にアスベストの製造および使用が禁止された。ただし、代替品の手当てがつかないとの理由から、石油プラントなどの一部で液体漏れを防ぐシール材としてアスベストの使用が依然として例外的に認められている。
アスベスト製品を製造していた建材メーカーの「ニチアス」は5日、1976年から去年までの29年間に、従業員86人が中皮腫や肺がんで死亡していたと公表した。日本石綿協会は、アスベスト製品製造会社18社で、合わせて175人の従業員がアスベストが原因とみられる形で死亡していたとの調査結果を発表している。
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