国連大学
【東京雑学研究会編】
【雑学大全】 地理 > 場所
国連大学。大学と名のつくこの機関は一体なんだろう?「私は国連大学の学生です」とか「今年、国連大学に入学しました」なんて口にする若者も回りに見当たらないし……。
この機関の名をよく聞くようになったのは、国連大学本部が東京に設置されることになり、一九七五(昭和五〇)年九月、都内に暫定の本部が開設されてからだ。
その名の通り、これは国連の機関で、事務総長とユネスコ事務局長が共同管理している国際的な研究・研修機関なのである。一九六九(昭和四四)年に故ウ・タント国連事務総長がこの構想を提唱した。学術面における国際協力を促進し、地球規模の緊急課題に対し、具体的な解決策を生み出すための機関だ。
各国のさまざまな分野の学者・専門家・研究者が集まり、互いに協力して研究を促進するとともに、発展途上国の研究・研修能力の向上・強化をはかる仕事もしている。発展途上国からの研修者たちは、国連大学フェローと呼ばれ、この機関の構成員をなしている。
したがって、この大学は、一般の大学のように、学部の学生が在籍して、講義を受ける場ではないのである。
大学の活動方針の決定や研究管理には、二四か国から選ばれた二四人の著名人・教育者があたっている。この中には必ずアジア・中近東・欧州・アフリカ・北米・南米の各地区から常に最低一人ずつ参加するのがきまりである。
彼らはほとんどが自然科学・人文科学・社会科学の専門家で、取り組む内容は地球温暖化問題から無秩序化していく世界経済・地域紛争など多岐にわたっている。
これらの研究を支える財源は、各国の政府・財団・企業・個人の寄付である。
ちなみに国連大学の本部がなぜ日本にあるのか? それは一九七三年に国連大学の設立が決定したとき、設立委員会の事務長だったのが明石康氏。彼が日本へ誘致したわけである。
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【この辞典の書籍版説明】
「雑学大全」東京雑学研究会 |
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