春闘
【しゅんとう】
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「春闘」は、毎年2月から春先に行う賃金闘争(春季闘争)の略称。
労働組合が業界ごとにまとまって、企業に対し賃金アップや労働時間の短縮など待遇改善を一斉に要求することが多い。日本の高度成長期を支えてきた自動車や電機業界の労組が伝統的に春闘相場に影響を与えてきた。
景気の良かった時代は、年齢に応じて加算する「定期昇給」(定昇)や、賃金の基本額の底上げである「ベースアップ」(ベア)を要求してきたが、景気低迷が続く近年はベアの要求を見送り、ボーナスなどの一時金の増額を要求して年収アップを目指す労組の動きが目立つ。
企業側の労組に対する回答が集中する日が最大のヤマ場となり、2013年は3月13日が一斉回答日にあたる。
近年の春闘は、厳しい企業業績のために労組にとっても苦渋の局面を強いられ続けた。リーマンショック後の景気低迷や東日本大震災、原発事故による節電対応を迫られ、輸出産業は円高による損失に苦しんだ。
海外に進出した企業も11年のタイ大洪水、12年の中国デモで損害を受けた。しかし12年衆院選で自民党・安倍政権が誕生すると、安倍首相の経済政策「アベノミクス」への期待効果で一気に円安・株高へ。
本格的な景気回復のために政府が企業側に賃上げを要望する中、政府の産業競争力会議のメンバーでもあるローソンの新浪剛史社長が呼応し、20~40代の社員の年収を3%アップすると表明。さらにセブン&アイ・ホールディングスがベアを決定し、日産もボーナスの要求を満額回答するなど、13年春闘は一部の大企業で近年まれにみる明るいムードが醸成されている。
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