ロシア隕石落下
【ろしあいんせきらっか】
【JLogos】 時事用語アーカイブ >
ロシア中部ウラル地方のチェリャビンスク州で2013年2月15日、宇宙から飛来した隕石が大気圏で爆発。その衝撃波に見舞われた市街地では約4700棟の建物が屋根や窓ガラスが破壊されるなどの被害に遭い、1,200人を超える多数の住民らが負傷した。
今回飛来した物質は不明だが(17日現在)、国立科学博物館によると、地球に落ちてくる隕石の約9割は文字通り石で出来ており、鉄や、石と鉄の混合物の場合もある。
いわゆる流れ星は、地球をシールド上に覆う大気圏の熱で燃えているもので、燃え尽きずに地上に落ちてくるのが隕石になる。
目撃記録のある隕石で、世界最古なのは平安時代の861年、日本の福岡県直方市に落下した「直方(のおがた)隕石」。地元神社に落ちてきた隕石は472グラムだった。
ロシアでは帝政末期の1908年、シベリアの上空で「ツングースカ大爆発」が発生。隕石など宇宙からの飛来物が原因とみられ、半径約30キロの森林がなぎ倒された。この時の人的被害は確認されていないが、飛来物が市街地に落ちていた場合、甚大な被害が出ていた可能性がある。
今回の爆発はツングースカ以来の規模で、多数の人的被害が出た事態は極めて珍しい。NASA(米航空宇宙局)の分析では、大きさが約17メートル、重さは約1万トン、大気圏突入時のスピードは秒速18キロ、広島型原爆の30倍強の衝撃だったと推定される。
隕石の落下は地球上で年間2~300個程度あるとみられ、巨大な隕石については感知されているが、ロシアの隕石襲来は予測されていなかった。宇宙での軍事技術でリードする米国やロシアを中心に国際的な対策が求められそうだ。
data-ad-slot値が不明なので広告を表示できません。
【辞典内Top3】
【関連コンテンツ】
広告を表示できません。
【この辞典の書籍版説明】
「JLogos」JLogos編集部 |
|
最新語を中心に、専門家の監修のもとJLogos編集部が登録しています。リクエストも受付。2000年創立の「時事用語のABC」サイトも併設。 |
|
出版社:
JLogos[link] |