総選挙(2012)
【そうせんきょ】
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(概要)
衆議院議員を決める選挙(衆院選)。
3年ごとに半数を改選する参議院選挙と異なり、衆院は4年の任期満了または任期途中の解散で全議員を選ぶため、総選挙と呼ぶ。
定員は480。現行の選挙制度は小選挙区比例代表並立制で、各選挙区で1人ずつを選出する小選挙区の300と、全国11ブロックから成る比例代表の180で構成する。
衆参で指名した首相が異なる場合、憲法67条2項で衆院が優越すると定められており、国民は総選挙を通じてどの政党が政権を担うか選択することになる。
2012年11月16日、野田佳彦首相が衆院を解散。新党の結成や離合集散が相次ぐ中、第46回総選挙は12月4日公示された。
12の政党が乱立し、現行憲法下で最多の1504人が議席を争った。原発、TPP、消費増税などを巡って論戦が行われ、16日の投開票の結果、自民党が単独で過半数(241)を大きく上回り、3年ぶりの政権奪回が確実となった。
09年総選挙で過去最多の308議席を獲得した民主党は政権運営の失態や党分裂の影響で100議席を下回る歴史的惨敗を喫した。
(解説)
選挙前の世論調査等から予想されていた通り、12年総選挙は民主の下野、自民の政権復帰の運びとなった。
注目された第3極では、日本維新の会が第3勢力を確保した以外は、日本未来の党が大きく議席を減らすなど「第3極」が求心力に欠いたことも自民党躍進を結果的に後押しした。
自民党は09年以前と同様、公明党と連立で新たな政権を担う方針で、12月26日に召集予定の特別国会では、自民党の安倍晋三総裁が5年ぶりに首相に指名される見通しだ。
選挙結果の<目安>は「過半数」(241)、常任委員会で委員長を独占できる「安定多数」(252)、委員の過半数も確保できる「絶対安定多数」(269)の段階があるが、参院で過半数を握る政党がない「ねじれ国会」の状態の中では、参院で否決されても衆院で再可決できる「320」以上を確保できるかがカギだ(単独政党の過去最多議席は民主党が09年総選挙で獲得した308)。
「自公」に加えた、新しい政権の枠組みが出来るのか総選挙後の政局は流動的な要素をはらんでいる。一方、最高裁が「一票の格差」を巡る訴訟で「違憲状態」と判断した区割りのまま選挙戦に突入した懸念もある。弁護士のグループが12月17日、選挙無効を求める訴訟を新たに起こす見通しで、最高裁が将来、史上初めて「違憲」判決を下し、選挙無効になる恐れも一部で指摘されている。
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