イチロー移籍
【いちろーいせき】
【JLogos】 時事用語アーカイブ >
(概要)
米大リーグ、シアトル・マリナーズのイチロー(本名・鈴木一朗)外野手が2012年7月23日(日本時間24日)、ニューヨーク・ヤンキースの若手2投手との交換トレードで移籍した。イチローは、大リーグ移籍1年目の01年にアメリカン・リーグの最優秀選手に輝き、04年にはシーズン歴代最多の262安打を放つなど数々の歴史的活躍を見せてきた。大リーグで主力選手のシーズン途中移籍は珍しくないとはいえ、今回の「電撃移籍」は日米の野球ファン、メディアに衝撃を与えた。イチローは移籍直後、シアトルでのマリナーズ戦に8番右翼で先発出場。第1打席で中前安打を放ち、二塁への盗塁も披露。大歓声で迎えたシアトルのファンの期待に応えた。
(解説)
イチローが記者会見で「環境を変えて刺激を求めたい気持ちになった」と語ったように、今回の移籍は、若返りが進むチームの現状と心機一転を図りたい本人の意向から球団に申し入れた。マリナーズとの5年契約の最終年で去就が注目される中、開幕戦を東京で迎えた大リーグ12年目は、22日時点で打率が2割6分1厘と物足りなさがあった。一方、ヤンキースも、ア・リーグで昨季盗塁王に輝いたガードナー外野手が故障で離脱し、代わりの選手を探していた。
イチローの新しい背番号は「31」。慣れ親しんだ「51」は、ヤンキースでは06年に引退した、かつてのスター打者バーニー・ウィリアムス外野手の背番号であり、イチローは「現段階ではとてもつけることはできない」とウィリアムスへの敬意を示した。
大リーグは元々、日本のプロ野球よりシーズン途中での移籍が盛んだ。象徴的なのが1982年のメッツのジョール・ヤングブラッド選手の移籍劇。適時打を放った試合中にエクスポズへの移籍を告げられると、すぐに1000キロ以上離れた新チームの遠征先に移動。着いた先では試合が始まっていたが途中出場し、初打席でヒット。「メジャー史上初めて一日に2つのチーム、2つの都市でヒットを記録」(大リーグ評論家・福島良一氏)した。
しかし、今回のニュースばかりは特別だった。日本では昼のニュース番組はNHK、民放各局ともトップで報道。共同通信によると、米メディアでも大きく報じられ、ヤンキースの地元紙であるニューヨーク・タイムズ(電子版)は「2つの国を驚かせる移籍で、28度目のワールドシリーズ制覇に向かうチームをさらに活性化させる」と歓迎した。
data-ad-slot値が不明なので広告を表示できません。
【辞典内Top3】
【関連コンテンツ】
広告を表示できません。
【この辞典の書籍版説明】
「JLogos」JLogos編集部 |
|
最新語を中心に、専門家の監修のもとJLogos編集部が登録しています。リクエストも受付。2000年創立の「時事用語のABC」サイトも併設。 |
|
出版社:
JLogos[link] |