スカイツリー効果
【すかいつりーこうか】
【JLogos】 時事用語アーカイブ >
(概要)
2012年5月22日の東京スカイツリーの開業に伴う経済効果や社会的な影響が報じられている。ツリーを含めた複合施設「東京スカイツリータウン」は開業1年で3,200万人が来場する見込みで、東京ディズニーリゾート(2011年度は2,535万人)を上回る。
地元・墨田区が試算した総合経済波及効果は都内だけで2,298億円、全国では3,346億円。開業前の内覧会には国内外の1,000を超えるメディアが参加し、天皇・皇后両陛下も視察された。夏には建設時からの様子を取材したドキュメンタリー映画が公開されるなど2012年を象徴する社会現象になる可能性が高い。
(ミニ解説)
商業施設や水族館なども備えた東京スカイツリータウン開業は一大行楽地が誕生することになり、高い経済効果が期待される。リーマンショック以降、地価が下落傾向にある中、2012年1月時点の公示地価で値上がりした都内8か所のうち2か所がスカイツリー周辺。不動産業界では、ツリーの眺望を売りにしたマンション分譲に力を入れている。近隣には、浅草やディズニーリゾートといった有力な観光スポットがあり、回遊性も期待される。
都内だけでなく、地方経済への波及効果も試算されており、スカイツリーの事業主体である東武鉄道グループが観光開発を行ってきた栃木県では、来場者の一割が東武沿線の観光地を訪れるなどの年間370億円の経済効果を見込んでいる(あしぎん総合研究所)。また、グッズや食品、飲料など多数の関連商品も相次いで発売されている。
鉄道会社の事業としてみると、東武のスカイツリー事業は、東急電鉄が2012年4月に開業した渋谷ヒカリエと並んで再開発の目玉といえる。人口減少時代に直面する鉄道会社にとって沿線の魅力を高めることが経営課題となる中、東武グループは連結営業利益で100億円規模の「ツリー効果」を見込んでいる。マーケティング・PR戦略の工夫もうかがえ、電波塔として世界一となる高さを昔の武蔵国(むさしのくに)にかけた634メートルとし、最寄りの駅名も「業平橋」から「とうきょうスカイツリー」に変更するなど数々の話題を提供してきた。
5月15日には米国の世界的人気歌手レディー・ガガを招いてPRの山場を築き、海外の認知度も高めた。
data-ad-slot値が不明なので広告を表示できません。
【辞典内Top3】
【関連コンテンツ】
広告を表示できません。
【この辞典の書籍版説明】
「JLogos」JLogos編集部 |
|
最新語を中心に、専門家の監修のもとJLogos編集部が登録しています。リクエストも受付。2000年創立の「時事用語のABC」サイトも併設。 |
|
出版社:
JLogos[link] |