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陸山会事件
【りくざんかいじけん】

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(概要)民主党元代表の小沢一郎・衆院議員の資金管理団体「陸山会」が2004年に土地を購入した際、小沢氏から借りた4億円を政治資金収支報告書に記載しなかったことなどを巡り、小沢氏と石川知裕衆院議員ら当時の秘書3人が政治資金規正法違反(虚偽記載)に問われた事件。元秘書3人は東京地検特捜部に2010年に逮捕・起訴、東京地裁で翌年9月、有罪判決を受けた。一方、元秘書との共謀を問われ、強制起訴された小沢氏は2012年4月26日、東京地裁で証明不十分として無罪判決(求刑・禁固3年)を下された。

(ミニ解説)90年代以降、永田町で最大級のキーパーソンだった小沢氏が刑事事件の被告人とされ、その判決が今後の政局を左右するとあって大いに注目を集めた。刑事裁判の報道としては、死刑判決が下る歴史的な凶悪事件と同等にメディアに騒がれた印象はあるが、陸山会事件の構図自体は、
[1]陸山会が2004年10月に東京都世田谷区の土地を購入する代金として小沢氏から借り入れた4億円を記載しなかった
[2]同月に約3億5千万円で土地を購入したのに、翌05年1月に購入したように記載した
――とさほど複雑ではない。小沢氏の判決では、4億円の不記載などについて元秘書からの報告があったことは認められたが、虚偽記載の違法性を巡る事情について「小沢氏が認識していなかった可能性がある」と認定されたことが無罪の決め手になった。裁判中には虚偽記載を小沢氏に報告したとする石川議員の供述調書など、検察官役の指定弁護士が提出した証拠の多くに、検察の違法な取り調べがあったとして裁判所が却下。共謀を立証する柱が失われていた。
 小沢氏の政治資金を巡っては、特捜部が過去にゼネコンからの裏金があったとみて捜査。それに連動するように報道も過熱し、小沢氏に近い民主党議員らから「検察がマスコミに情報をリークして有罪のムードを作り上げている」という検察・メディア批判も出た。
毀誉褒貶の激しい小沢氏らしく判決への論評は様々で、作家の高村薫氏が朝日新聞への談話で「結果は無罪だが、小沢氏には道義的責任があるのは明らかだ」と改めて糾弾すれば、陸山会事件について批判的な立場を取ってきた元東京地検の郷原信郎弁護士ブログで「『推定無罪の原則』は殆ど無視され、小沢氏はあたかも犯罪者であるかのように扱われた」と振り返った。


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