告知義務違反
【こくちぎむいはん】
【JLogos】 登録語 > 一般
生命保険契約時に、被保険者が病歴など告知義務のある事柄を故意に隠したり、事実と異なる告知を行うことほ告知義務違反という。告知義務に違反した場合、保険会社から保険金・給付金が支払われないこともある。
これを逆手に取ったのが明治安田生命の保険金不払い事件(2005年)だ。同社は、あえて顧客に告知義務を怠らせておいて保険料を支払わせ、いざ保険金を支払う段になってはじめて告知義務の存在を明かし保険料不払いを決め込んだ。こうすれば被保険者が支払った保険料金は丸々同社のものになるというわけだ。
そもそも保険会社は「3利源」=費差益(見込運営コストと実際の運営コスト差)・利差益(予定利率と実際の運用利回りの差)・死差益(予測死亡率と実死亡率の差)から収益を上げている。このうち前二者はバブル崩壊以降利益が出る状況になく、生保は死差益に頼らざるを得ない。もちろん死亡率は恣意的にコントロールできないが、死亡しても保険金を支払わないことにより、死差益を手にすることは可能だ。自社の業績を上げるために、保険料金を支払わないという保険会社の存在意義からしたら本末転倒ともいえる事件の根はここにある。
このようなトラブルに巻き込まれないようにするためにも、保険を契約する際は事前に告知義務内容を確認し、告知義務を守ることが肝要だ。
data-ad-slot値が不明なので広告を表示できません。
【辞典内Top3】
【関連コンテンツ】
広告を表示できません。
【この辞典の書籍版説明】
「JLogos」JLogos編集部 |
|
最新語を中心に、専門家の監修のもとJLogos編集部が登録しています。リクエストも受付。2000年創立の「時事用語のABC」サイトも併設。 |
|
出版社:
JLogos[link] |