BSE
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[Bovine Spongiform Encephalopathy=牛海綿状脳症,俗称;狂牛病]タンパク質プリオンの変異型が引き起こす牛の疾患。1986年に初めてイギリスで確認されて以来、罹患率トップのイギリスで約183,880頭、2位のアイルランドで1430頭、3位のフランスで914頭、日本でも16頭が死亡している(日本のみ2005年3月現在、他は2004年8月時点の頭数)。
BSEに感染すると、まず音や光に対し過敏に反応する、絶えず鼻をなめるといった初期症状が見られるようになる。続いて中期には歩行の際にふらつきが見られるようになり、末期には立っていられなくなる。この末期症状はテレビで繰り返し放映され、主役となった乳牛デイジーは世界中に狂牛病の恐ろしさを知らしめることになった。
BSEは、牛の骨や内臓を混ぜ合わせた飼料(肉骨粉)を家畜牛に食べさせる共食いによって牛から牛へと感染する。またその肉を食べることによって、非常に低い確率ではあるがヒトにも感染し、CJD(variant Creutzfeldt-Jakob disease=変異型クロイツフェルト・ヤコブ病)を引き起こすこともある。
感染牛を治療する方法は未だ確立されておらず、感染した牛は100%死に至る。また、変異型プリオンは熱・薬品に極めて強いため、死後殺菌することも不可能である。よって、ヒトへの感染を食い止めるには、感染牛肉が流通する前に、一頭一頭科学的に検査して選り分けるしかない。
日本では2001年に全頭検査が導入されて以来、世界一厳しい検査体制が敷かれている。これにより国産牛肉の安全性は高まったが、一方で日本より低い検査しかクリアしていない外国産牛肉の輸入問題という新たな難題が持ち上がることになった。
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